今世紀百物語

生きているのか死んでいるのか

しゃっくりがどれくらい辛いかということ

一昨日のことです。

とある居酒屋でとある懇親会に参加して麦酒など飲んでいたところ、宴もたけなわになってきたところで、しゃっくりが出始めました。
そのうち止まるだろうと気にしないようにしていたけれども、宴会がお開きになってもまだ止まりません。
お開き後、次どこいくか協議している間に立ち去って二次会は勘弁してもらい、一人で案内所など徘徊してみたものの、しゃっくりが止まる気配がなく、気にすればするほど辛くなってきました。
これではひとり二次会も楽しめないと観念し、ラーメン食べて帰ることにしました。
 
あまりに普通過ぎて逆に美味く感じることのある来々軒の正油ラーメンが食べたくなり、ラーメン横丁に向かいました。
 
 
想定どおり全く混んでおらず、すぐに座ってメニューも見ずに正油ラーメンを頼みました。
間もなく、ハイお待ち、と正油ラーメンを渡されました。
「何かこのあったかい正油のスープを飲んだらしゃっくりも止まりそうだなぁ」と思いながらレンゲでスープをすくい、一口、二口、三口とスープをすすったところ、なんと、しゃっくりが止まっているではありませんか。
念のためしばらくじっとして、しゃっくりが出てこないかどうか確かめてみたが、やっぱり止まっているようです。
来々軒最高と思いながら、ラーメンを半分ちょいくらい食べ、店を出て、再び案内所に向かいました。
しゃっくりが止まったのなら、こんな早く帰ったらもったいない、という気持ちになったわけです。
 
案内所で1セット5000円だというとあるニュークラブの紹介を受け、お店に向かいました。
一人目の女性が付き、半月板の話などして盛り上がり、そのあと二人目が付きました。
そのとき、つい調子に乗って、「実はさっきまでしゃっくりが止まらなかったからもう帰ろうと思ってラーメン食べたら、なぜかしゃっくり治ったんだよね。」と、経緯を話してしまいました。
そんな話をしてハハハと笑ったとたん、そう、ヒクッとしゃっくりが出たんです。
あれ、再発したかも、と話してるうちにまたヒクッときて、再発が確定的になりました。
 
それからの何とも気まずい感じは説明困難です。
最初は、息を止めれば治るんじゃないかとかそんな話をしたけれども、やっぱり止まらなくて、そのうち別の話題を振ってくれるんだけれども、やはりヒクッってなるから気になって楽しめません。こちらが気にしないで楽しめるように気を使ってくれているのを感じて、なんて良い子なんだと思いながらも、しゃっくりでその良さにも集中できません。
 
そのうちコールが来たので、まさかのワンセットで帰ることにし、「もう一回ラーメン食べて、しゃっくり治ったらまた来るわ」とだけ言い残し、5000円だけ払って店を出ました。
 
そして、もうワントライだけしようと思い、来々軒に次いで普通過ぎて逆に美味く感じることがたまにある福来軒に行き、さっきは正油だったので味噌かな、と、味噌ラーメンを頼みました。
 
 
間もなく味噌ラーメンが出てきたので、奇跡よもう一度、と祈りながらスープをすするも、しゃっくりが全く止まりません。
さらにすすりまくるが、全然止まる気配がありません。
スープを半分以上飲み干してもしゃっくりが止まる気配がないので、さすがにもう諦めることにし、麺や野菜を半分以上残して店を出て、帰宅しました。
 
帰宅してから、下を向きながら水を飲んだら、あっさりしゃっくりが止まったので、ぐっすり寝ました。
 
しゃっくりは二次会を諦めさせるほど辛いものだということを忘れないように、ここに記しておくことにしました。