今世紀百物語

生きているのか死んでいるのか

ニューヨーカースタイルの事

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ニューヨークに行きたい訳ではありませんが,ニューヨーカーの英語の本を読みました。 

ニューヨーカーに学ぶ 軽く見られない英語 (朝日新書)

ニューヨーカーに学ぶ 軽く見られない英語 (朝日新書)

 

別にニューヨークにあこがれはありませんが,この本に書かれているニューヨーカーの気質というかスタイルは,勉強になる点や,とてもいいなと思う点があります。

あいさつ

ニューヨークではあいさつが大事だということが書かれていました。

ところで,大人になって何となく分かったことですが,ニューヨーカーに限らず,欧米人って,基本,他人を敵だと思ってるじゃないですか。他人を見たら犯罪者だと思えと教育されているんでしょうか。他人に対する恐怖心や警戒心が遺伝子に組み込まれているんでしょうか。とにかく他人に対する恐怖心や警戒心がまず最初にあって,その裏返しで,怖いから,警戒しているから,確かめたくなるんですね,きっと。あいさつをして。他人とすれ違うにしても何にしても,怖いから「Good moring」って声を掛けてみて,それで「Good morning」って返事が返ってきたら,そこで初めて「この人は敵じゃない」と思って安心するわけです。だから,あいさつが極めて重要で,あいさつをしないと,「この人は言葉が通じない,やばいやつだ。」と,恐怖心や警戒心が確信に変わるわけです。

 

他方で,自分も含めた日本人は,基本,他人を味方だという前提から入るじゃないですか。話せばわかるはずという前提で入るじゃないですか。それで実際に話してみて,話しても分からない,話が通じない,相手はそうは思っていない,ということが分かると,そこで初めて「この人やばいやつだ」ってなって,そこで一気に恐怖心や警戒心がわき出てくるじゃないですか。だから,あいさつをしなくても,素っ気ないやつだと思われるだけで,「敵だ,やばいやつだ」とまでは思われないわけです。

どうして欧米人の根底にこういう恐怖心があるのかは分かりませんが,そういう生き物なので,そう対応してあげるのがよいのだと,今は分かりました。

有名人がいてもはしゃがない

ニューヨークだと有名人を見かけることも多いそうですが,そういうときでもはしゃがないのがかっこいいニューヨーカーだそうです。

日本でもはしゃいだら田舎者だと思われるので同じような気もしますが,ニューヨーカーは,有名人のプライベートを尊重するという気持ちからはしゃがないのだとのことなので,別に田舎者だと思われたくないからはしゃがないのではないみたいです。

そりゃそういう点もあるかも知れませんが,やっぱり同じだろうと思います。

外国人の英語に寛容

ニューヨーカーは外国人の英語に寛容だそうです。つたない英語やなまりのひどい英語でも,理解しようとしてくれるそうです。英語は国際語だし,ニューヨークも国際都市なので,ニューヨークでそういう英語が使われても普通だということみたいです。

これに対して,日本人は,外国人がつたない日本語やなまりのひどい日本語を使っているところを見ると,なぜかほほえましく思ってしまい,ニコニコしたり,ニヤニヤしてしまう人が多く,日本語を学習している外国人にとってはこれがバカにされているように感じてとても嫌で,それをきっかけに日本語を学習するのを辞めてしまう人もいるそうです。

確かにそうかも知れません。日本語を話そうとしてくれる外国人ってなかなかいませんし,日本語を話せる外国人はかなりのレベルであることが多いので,つたない日本語を話されるシーンはあまりありません。それが珍しくて,しかもたどたどしいのが,子どもが頑張って言葉をしゃべろうとしているような感じにほほえましく思ってしまって,ニヤニヤしてしまう,ということはあるかも知れません。だいぶん前に同じような話を聞いて,確かにそうだと思ったので,自分は,外国人のつたない日本語を聞いても,外国人通訳の日本語が少しおかしくても,ポーカーフェイスを保つことにしています。

日本語が国際語になる可能性なんてないし,国内でも日本語は衰退すると思っていますので,外国人も日本語なんか勉強しなくていいのにと思いますが。日本に特別の思い入れがあって勉強するのだとしても,ドナルド・キーンさんほどのレベルでも,やはり,日本語はネイティブと同様とはいいがたいわけで,日本語をネイティブレベルで話す必要性は全くないんじゃないかと思います。

でも,以前,日本でホテルの従業員になろうとしている中国人のドキュメンタリーを見たとき,その中国人が日本語が完璧ではなかったので接客でちょっとミスコミュニケーションがあって落ち込んでいたのに対し,日本人の同僚が「日本人じゃないんだから日本人と同じように日本語を話すのは無理だよ」と言ったところ,その中国人が「どうして日本人と同じように日本語を話すことは無理だと決めつけるのか!」と反発して泣いていたんですよね。あえて日本に賭けている外国人もいるのだということも忘れてはならないと思いました。

チップ

ニューヨークの飲食店では,20%のチップが支払われるのを当然の前提としてすべてが整えられているそうです。価格設定も,従業員の労働環境も,すべて,20%のチップがオンされる前提で設けられているそうです。なので,20%のチップを払うのは義務であり,払っても払わなくてもよい心付けみたいなものとは全く違うのだそうです。サービスが最悪だったときにこれを20%ではなく15%にするとかいうことはあり得ますが,ゼロということはあり得ず,チップを払わずに店を出ると無銭飲食みたいな扱いをされてしまうそうです。

だったら最初から価格を20%アップしておけばいいのに。馬鹿げた制度だとしか言いようがありません。