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今世紀百物語

生きているのか死んでいるのか

外国の判決を使って日本で強制執行したい☆の事

外国の判決(外国の「裁判所」の「確定した」判決。)は、一定の要件を満たせば、日本でも効力が認められる。
そういうことが民事訴訟法の118条に書いてある。

民事訴訟法

(外国裁判所の確定判決の効力)
第118条 外国裁判所の確定判決は、次に掲げる要件のすべてを具備する場合に限り、その効力を有する。
一  法令又は条約により外国裁判所の裁判権が認められること。
二  敗訴の被告が訴訟の開始に必要な呼出し若しくは命令の送達(公示送達その他これに類する送達を除く。)を受けたこと又はこれを受けなかったが応訴したこと。
三  判決の内容及び訴訟手続が日本における公の秩序又は善良の風俗に反しないこと。
四  相互の保証があること。

だけれども、外国の裁判所の判決だけを持って行っても、強制執行できるわけではない。

強制執行をするに必要な書類を「債務名義」というけど、
外国の裁判所の判決は「債務名義」になるか?

民事執行法

(債務名義)
第22条  強制執行は、次に掲げるもの(以下「債務名義」という。)により行う。

六  確定した執行判決のある外国裁判所の判決



『執行判決』がなければならない。

外国裁判所の判決&執行判決、の2つがそろってはじめて日本で執行ができる。

つまり、日本でもう1回裁判を起こして、執行判決をもらわなければならない。

では、裁判は一からやり直しか、というと、そうではない。
執行判決は、裁判の内容の当否は調査しない、という。
民事訴訟法118条の要件さえ備えていればよい。

民事執行法

(外国裁判所の判決の執行判決)
第24条  外国裁判所の判決についての執行判決を求める訴えは、債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が管轄し、この普通裁判籍がないときは、請求の目的又は差し押さえることができる債務者の財産の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。
2  執行判決は、裁判の当否を調査しないでしなければならない。
3  第一項の訴えは、外国裁判所の判決が、確定したことが証明されないとき、又は民事訴訟法第百十八条 各号に掲げる要件を具備しないときは、却下しなければならない。
4  執行判決においては、外国裁判所の判決による強制執行を許す旨を宣言しなければならない。


そういうわけで、何らかの事情で外国の裁判所で出た判決をもって日本で強制執行しようと考えるのであれば、めぐりめぐって、民事訴訟法118条の要件を満たしているかどうかが重大問題となる。